城東電軌

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藤枝市立博物館に行ってきました

先日の日曜日、急に空いた時間ができましたので、2月20日から藤枝市郷土博物館で始まった企画展、『懐かしの軽便』に行ってきました。
こちらの博物館では過去2回の企画展を開催していますが、いずれも藤相鉄道(岡部―地頭方)を扱ったものでした。所が今回は、全線をテーマにした壮大な企画展となっているということでしたので、大いに期待をしながら博物館に向かいました。
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博物館に到着するとそこには『懐かしの軽便』の案内が掲示されていました。期待に胸が高鳴ります。今回は文学館との共同企画ということで、地元出身の作家、小川国夫、藤枝静男の展示もあるとの事です。
それでは早速入場してみましょう。
この日は丁度、阿形昭先生が会場にお見えになっていて、いろいろお話を伺ったり軽便に詳しい方を紹介していただいたりと、収穫の多い日となりました。
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博物館のエントランス入りますと、まず目に入るのがキハのモックアップ(!)です。
記念撮影用にディフォルメされていますが、侮ってはいけません。最初は「ブルーがずいぶんコバルトブルーに近い感じがするね。」とか話していると、先ほど紹介していただいた方に、末期のキハD20・19の塗装にかなり忠実であると云う事を教えていただきました。なおかつ金太郎塗の塗り分け線が、大手工場のタイプであることも再現されているのです!
皆さんも今度よく見てください。袋井工場製と大手工場製ではマスキングのラインがはっきりと異なっているんですよ。塗装についても以前から疑問だった―工場毎に色調が異なっていたのでは?-という意見にも賛同していただけました。ちょっと嬉しかったです。
模型もやってるとこういう事って気になるんですよね。
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今回の企画展は全線と言うこともあり、沿線の色々な施設や個人の方の協力の上で成り立っています。その証拠に、会場入り口には協力していただいた施設や個人の方の名前が掲示されています。軽便が今でも多くの方の思い出に残っている証拠ですね。
それではいよいよ会場に入ります。
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会場に入るとそこには、ホームの待合室が再現されています。でもなんだか立派すぎて実感がわきません。オール板張りで中にベンチでもあると実感的なのにな・・・・・
ついでにホームの一部(床にマットか何かを敷くだけでも)でも再現してくれたら・・・と思うのは贅沢でしょうか?
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待合室の中には大洲駅の時刻表(本物)が展示してありました。
待合室を過ぎるといよいよ展示ホールです。
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閉塞機の本物が皆さんを迎えてくれます。
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展示ケースの壁面には、袋井駅から大手駅を目指して各駅の情景が、写真や資料とともに再現されています。
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それではその中からいくつか面白そうなものを覗いてみましょう。
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こちらは指導票といいまして、右に見える通常の通票に対して、事故時の救援や臨時(緊急)の続行運転など1閉塞区間に2列車が入る時に使われるそうです。初めて見ました。
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藤相鉄道の唱歌本です。このような唱歌は、当時全国の〝おらが鉄道″で歌われていた替え歌(メロディーは鉄道唱歌)でして、地元の鉄道に対する愛着がよくわかる証拠です。こちらの唱歌を歌うイベントも今回はあるようですね。
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保線用モーターカーの運行を示す標識です。こんな物もあったんですね。さすが軽便といえども静鉄ですね。この白墨で書いてあるのは当時の文字かな?演出かな?気になります。
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地頭方駅にあったゴミ箱です。なんだか微笑ましいな~
軽便に限らず、あの頃はこんなゴミ箱をよく見かけたっけ。懐かしいです。
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こちらも重要な書類です。キハD19・20が総括制御であったという証拠の書類です。趣味誌によく同車は「トルコン式だが、総括制御はできない」と書かれています。しかし以前から、竣工図の記述や残された写真に写っているジャンパー栓から?と思っていました。
それがこの書類(写真をクリックして大きくして読んでみてください)を読んで、疑問が氷解した思いでした。客車を挟んだ4連で疾走する総括制御の気動車。カッコイイじゃありませんか。
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今回の目玉と言っていいのがこの一品です。そう、幻の駿河岡部駅の名前の入った切符です。何でも古着のポケットに入っていたとか。よくぞ残っていてくれたと感謝したくなります。
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さあ、いよいよ展示も終点の大手駅が近づいてきました。
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ここには大手駅の基礎石が置いてありました。大正13年1月の文字が見て取れます。
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そして郷土資料館名物(?)大手駅のレイアウトセクションです。これは個人の方が寄贈された物で、かつての賑やかだった大手の情景がありありと再現されています。
こうして見て来ますと、沿線の各駅毎の展示も面白く考えられていますし、写真や資料の配置も良くできていると思います。ホント全駅をこういう形で紹介しているのは良い企画だと思います。
あ、そういえば文学館との共同開催でしたっけね。
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ホールの要所々には、小川国夫、藤枝静男の作品中に出てくる軽便の情景が、その掲載誌と共に解説されていました。(生原稿はさすがに展示してないんですね・・・・)時代でしょうか、その情景は時に寂しくもあり人恋しくも感じさせる物でありました。
両氏の作品は、今まで特に気に留めて読んだことはありませんでした。良い機会ですので、今度読んでみることにしましょう。
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軽便展ではどの会場でも見かける風景なのですが、昔を懐かしむ人たちの思い出話の輪、郷土の昔の様子を子供たちや孫に話して聞かせる家族連れ。見ていると、とてもうれしくなります。郷土の歴史を語り継ぎ、先人の築いた礎の上に今の生活があることを知る事が、郷土愛になるのではと思います。
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会期は4月までまだありますので、皆さんも是非足を運んでみてください。
良いですよ。
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by kitoudenki | 2010-02-24 21:12 | 鉄・駿遠線 | Comments(11)
Commented by pul-4 at 2010-02-24 22:55 x
pul-4です。

いつも思うのですが、やはりこの駿遠線という路線は地域に密着した、本物の"おらが鉄道"ですね。

現役の鉄道マンとしてはうらやましい限りです。

僕もトロリーは使いますが、プチ運転手気分を味わえます。(もちろん仕事に集中してますよ!)
あのトロリー使用掲示板は当時の物と判断しました。

キハに関する書類は仕様が細かく指示されていて、思わず「細かく指示してるよなぁ!」と言ってしまいました。
また行きます!
Commented by シゲ at 2010-02-25 01:35 x
今回の企画展もなかなか貴重な資料が展示されているようですね。
前回からしばらく間が開いてしまいましたし、行ってみたいなぁと思います。前回は両親とともにお邪魔して大変お世話になりましたし。
工場による差があったなんて大手私鉄顔負けの時代だと思いますが・・・。
Commented by あがた at 2010-02-25 17:41 x
わかりやすい文章。そして、きれいに撮れている写真。
「懐かしの軽便」展覧会の様子が、よくわかります。
城東電軌さんの目の付け所が、素晴らしいです。
4月までやっていますよ。
Commented by 城東電軌 at 2010-02-27 22:32 x
pul-4さん、さすが現役のご意見ですね。トロリーに乗れるのはうらやましいです。

シゲさん、やはり戦時統制で一緒になった会社で元は違う会社ですから、それなりに考えや競争心が有ったんでしょうね。ある意味大らかないい時代でした。と言う訳でお待ちしております~

あがたさま、先日はお世話になりました。又新しい発見が有りました。行く度に新しい発見が有る事にワクワクしております。又いろいろご教示ください。
Commented by くるまや at 2010-02-28 19:28 x
展覧会の内容をご紹介いただきありがとうございます。
閉塞機もきれいに手入れをされたようです。静岡の自宅の物置からユニックで運び出したのは平成5年だったような記憶があります。
残念ながら側面扉の鍵が行方不明になっており、中にあるタブレットを取り出すことができません。
今のところ、藤枝に出向く日程が決まっていませんが、何とか出かけたいと思っています。
Commented by 城東電軌 at 2010-02-28 19:48 x
そういえば協力者名の中にくるまやさんのお名前が・・・
閉塞機はくるまやさんの所蔵品だったんですね!
御見それしました。会期はまだありますので、ぜひいらしてください。今までにない広い会場です。お会いできる日を期待しております。
Commented by pul-4 at 2010-02-28 22:19 x
pul-4です。
そうでしたか、あのタブレット閉塞機は、くるまやさんの所有でしたか。
てっきり博物館の所有物かと思いました。

確か、向かって左側が上新田、右側が大洲の駅名が書いてありましたね。
Commented by pul-4 at 2010-03-13 21:09 x
阿形先生の講演会に行って参りました。

定員60名を越える100名の方が会場をうめ尽し、立ち見の方まで出るという大盛況でした。

micmacさんやIさんにもお会いでき、有意義な時間を過ごすこどが出来ました。

城東電軌さん、またいろいろとご教示ください。
Commented by kitoudenki at 2010-03-13 22:20
なかなかの盛会だったようですね。阿形先生のお人柄とお話の面白さからでしょうか。
次回は私も行ってみたいです。
Commented by pul-4 at 2010-03-15 23:20 x
阿形先生のお話の中で(既に聞いていらっしゃる情報かもしれませんが…)JR袋井駅が橋上駅化されるため、駿遠線袋井駅跡地が今のように見られなくなるとのお話がありました。
もしそうなったら、復刻駅名標とかでここが駿遠線袋井駅だったという物を表示してほしいです。
袋井市に期待します!
Commented by kitoudenki at 2010-03-17 21:16
駅南がどのような形になるのでしょうね。顕彰するのであれば軽便だけでなく、交通の要所として秋葉線や東海道も含めた物を作って欲しいと思います。